Sharpening/jp

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シャープ化

このツールの効果は、画像の大きさが等倍、或いは、それ以上ないと見極めが困難です。詳細ウィンドウ(プレビュー画面の下のNew-detail-window.pngをクリック )で画像の一部を拡大するか、Gtk-zoom-100.pngで画像全体を100%(1対1)に拡大して調整を行います。



 注意:シャープ化の演算処理はリサイズ の処理のに行われるようにプログラムされています。ですから、リサイズの予定がある場合は、シャープ化より先に行っておいて下さい。つまり、リサイズの大きさだけ決めておいて、シャープ化を先に行うことは、今のところまだ出来きないのです。でも、リサイズの大きさを、例えば、半分と決めていれば、シャープ化の半径を倍にすれば済む話ではないか、と思われるかも知れませんが、残念なことに、シャープ化の機能は画像が1:1以下の大きさでは、プレビューで見ることが出来ないのです。

アンシャープマスク

 アンシャープマスク(USM)は、画像の見かけ上のアキュータンス(英語)(エッジコントラスト)を増やす技法を使って、画像をはっきり見せるようにする機能ですが、技術的には本当に画像をシャープにしている訳ではありません。人間の視覚システムが引き起こす錯覚、例えば、コーンスウィート錯視マッハバンドを上手く利用しているのです。USMは、他のソフトウェアではハロが発生しやすい傾向にありますが、RawTherapeeは独特のしきい値スライダーを備えているので、ハロ発生を最小限に留めたまま、優れたシャープ化効果を得ることが出来ます。

半径

 半径によって増幅させる細部の大きさを決定します、結果的にそれはシャープ化によるハロの幅にも関係します。一般に、シャープ化の質は半径が小さいほど高くなります。例えば、ISO値が低く、ピンボケや手振れのない画像であれば、半径の設定は0.5~0.7で十分です。

適用量

 適用量でシャープ化の強さをコントロールします。

しきい値

Usm threshold.png しきい値ツールはノイズの増幅とハロ発生を抑え、シャープ化を意図したトーン内に収めるために役立ちます。この機能で、どの部分でシャープ化を行うかを決めるカーブを作ります。縦軸は不透明度を意味しており、最低値が0%で(透明になり、シャープ化が見えない)、最大値が100%(不透明でシャープ化が見える)です。横軸は輝度を意味し、どの輝度の範囲でシャープ化を行うか決めます。最も暗い部分が左端で、最も明るい部分が右端になります。ツールのヒントで紹介されているように、Shiftキーを押しながら調整ポイントをドラッグして、各ポイントを個別に動かすことが出来ます。また、Ctrlキーを押しながら、ポイントを動かすと、その動きが 遅くなり、より微細な調整が可能です。

 右の調整ポイントの組み合わせを左に動かすと、ハイライト部分でのシャープ化が減ります。左側のポイントの組み合わせを右に動かすと、シャドウ部分でのシャープ化が減り、ダークノイズの増幅を抑えることが出来ます。

 デフォルトでは、殆どのケースで過剰なシャープ化やハロの発生がないように設定されており、100%の不透明度も中間トーンまでに制限しています。スクリーンショットからも分かるように、最も暗い部分にはUSMは適用されませんが、普通に暗い部分から明るい部分までの広い範囲でUSM が適用されています。更に、USMの強さも、中間トーンの最大値から最も明るいポイントの0に向かって徐々に下がって行きます。この調整加減によってノイズの増大やハロの発生を抑えているのです。

エッジだけをシャープ化

 これを有効にすると画像のトーンが均一な部分はシャープ化されません。ノイズの多い画像に有効な機能です。有効にすると2つのスライダーが現れます:

半径

 この半径はノイズを減らすのに使われます。ノイズが少なければ、小さい半径を使えますが、逆も真なりです。半径を大きくするとその画像処理に時間がかかります。

エッジの許容

 エッジの許容は、ピクセルをノイズではなく輪郭として認識するためには、そのピクセルが近傍のピクセルとどれほど違いが必要であるかを設定するものです。USMのしきい値と非常に似ており、画像の質に大きく影響します。ISO値が低い画像(低ノイズ)場合は、1000以下の設定、ISO値の高い画像は2500~3000あるいはそれ以上の設定が望ましいでしょう。

ハロ抑制

 シャープ化が強過ぎた時に、画像の明るい部分の周りに発生するハロを抑制します。

適用量

 最大値は100で、USMフィルターの見た目の効果が減ります。

RL デコンボリューション

 RL デコンボリューション(英語)という名前は、このアルゴリズム開発者二人、RichardsonとLucyのイニ シャルを取ったものです。原理は撮影画像にはレンズの歪みや、振れなどよって、ガウスぼかし(ガウスフィルターを使った時のような)が入っていると想定し、それを取り除けば画像がシャープになる、というものです。しかし、実際には、画像のぼけが、ガウスぼかしに近い場合もありますが、必ずしもそうではありません。よって、ガウスぼかしの除去でハロのようなアーティファクトが現れる可能性もあります。

半径と適用量

 除去したいガウスぼかしの半径を設定するスライダーです。適用量を100にすると、ガウスぼかしは完全に除去されますが、画像の質が粗くなるので、低い設定値をお奨めします。

減衰と繰り返し

 減衰調整は画像の質が滑らかな部分でノイズのシャープ化が起こることを防ぐ機能です。しかし、デコンボリューションは一回では完璧な効果が出ないので、何回か繰り返す必要があります。一回の演算でどれだけガウスぼかしが削減されるかは、Richardson-Lucyアルゴリズムで決定されています。よって、繰り返しの回数が増えれば、ぼかしの除去も増えますが、その分、処理速度が落ちたり、ハロが発生したりするリスクは増えます。処理速度の低下やハロの発生を好む人はいないでしょうから、ガウスぼかしを完全に除去したいとは思わないでしょう。通常、デフォルトの設定値で十分だと思います。