Contrast by Detail Levels/jp

From RawPedia
Jump to: navigation, search

ディテールレベルのコントラスト

このツールの効果は、画像の大きさが等倍、或いは、それ以上ないと見極めが困難です。詳細ウィンドウ(プレビュー画面の下のNew-detail-window.pngをクリック )で画像の一部を拡大するか、Gtk-zoom-100.pngで画像全体を100%(1対1)に拡大して調整を行います。



 "ディテールレベルのコントラスト"はウェーブレット変換を使って画像を6つのレベルに分解し、スライダーを使って各レベルのコントラスト調整を行う機能です。スライダー0(最も細かい)はピクセル半径1で分解した画像のローカルコントラストの調整を行います。スライダー1~5のピクセル半径は、それぞれ約2、4、8、16、32です。スライダー値を1.0以下にすると、そのレベルのローカルコントラストが下がり、プラスにすると増えます。従って、画像のシャープ感を増やすためにローカルコントラストを増やしたり、また、特定レベルのローカルコントラストを和らげたり出来ます。

 ここで、画像のシャープ感は、それを見る距離と同様、リサイズにも直接的関係があることを覚えておいて下さい。実践的に言えば、この機能を使う際には、最終的な画像の大きさとそれを見る距離を考慮した上で、編集する画像を適切な拡大率で見ながら調整を行うと言う意味です。仮に、貴方が高解像度の画像を90x60センチで印刷して、30センチの距離から観賞するつもりなら、編集画像の拡大率は100%、最も細かい部分を調整する“0(細かい)”コントラストスライダーも使って調整を行うのがいいでしょう。しかし、実際には、その様な大きな写真は壁などに掛けて、数メートル離れた所から観賞するのが普通なので、“0(細かい)”スライダーの調整はあまり意味がありません‐数メートル先から人間の目では、その様な微細な違いが判らないからです。同じ事が、貴方が画像をリサイズして(ダウンスケール)、インターネットやeメールで友人や仕事先に送る場合にも言えます。ダウンスケールによって解像度が下がるだけでなく、その画像を見る側のデバイスも、恐らくラップトップ、タブレット、携帯電話など、解像度の低いメディアでしょう、しかも全画面表示ではないと思います。この場合も、“0”スライダーによる調整は、見る側では違いが判りません。よって、通常は効果の違いが最も判る“3”、“4”のスライダーを使います。

“ディテールレベルのコントラスト”で、肌のザラつきを取り除き、滑らかな映りにした例、100%表示

 微細なスライダーを使うのは、例えば、貴方が10メガピクセルのフルサイズの人物写真を、アートギャラリーに出展する様な(至近距離から観賞される)ケースでしょう。人物の肌のしみや傷を目立たせずに、肌理(きめ)だけを残したいと思った場合は、100%サイズの画像で、各スライダーを次の様な設定値から始めて、徐々にファインチューニングして仕上げます:

0(細かい):1.4
1          :1.4
2          :0.4
3          :0.4
4 (粗い)   :1.2
肌色トーン 目標/保護: -75
画像サイズを縮小したことで、スライダー1,2,3の効果は見えな、25%表示

 貴方がその写真をウェブに載せようと思うなら、画像サイズを25%に縮小します。見る側の画像は概ねこの程度の大きさでしょう。先ほどのスライダーの設定値がそのままでも縮小された画像の肌の映りは変わりません。しかし、ここで最初の3つのスライダーの値をデフォルトの“1.0”に戻したとしても、引き続きその画像の見え方は変わらないのです。理由は、解像度の低い画像では、ダウンスケールの過程で、細部に施したコントラスト情報が失われてしまうからです。微細な調整を施した高解像度画像をフルサイズで保存しても、それを25%に縮小すれば調整前の画像と変わらないのです。これは他のプログラムも同じことなので、RawTherapeeの欠陥ではありません。シャープ化の働きとは(解像度とアキュータンス(英語))、そう言ったものなのです。ですから、縮小した画像を見せ合うだけであれば、この機能における最初の3つのスライダーは無視出来ますので、調整の手間も少なくて済みます。

100%表示では分り難かった、きつい顔の影を“4(粗い)”のスライダーでソフトにした、25%表示

 更に、100%拡大表示の際には直ぐに気付かなかったスライダー調整の効果が、縮小画像で分ることもあります。例えば、スライダー“5(粗い)”です。このスライダーは画像の中に大きくて、強すぎるシャドウ部分がある場合、それを適度に和らげる効果があります。調整は0.5から始めて、自分の好みに調整します。

この処理を白黒機能の前に置くか、後に置くか

 このコンボボックスでディテールレベルの機能をどの時点で作用させるか選択します。ディテールレベルのコントラストは以前からRawTherapeeに備わっていた機能ですが、その後、白黒という機能が追加され、そのモジューが処理工程の中で、ディテールレベルのコントラストの前に置かれました。ところが、ディテールレベルのコントラストに備わっている肌色の目標/保護という機能が、白黒機能を有効にすると肌色の情報が無くなり使えないという、予期せぬ結果が生じてしまいました。そこで、この問題への対処法としてコンボボックスが追加されたのです。ディテールレベルのコントラスト機能を白黒機能より前に作用させます。通常は、“白黒適用の前”(デフォルト)で使うことを奨めます。

コントラスト+/‐とニュートラル

 “コントラスト‐”のボタンを押す度に、予め決められた量だけ5つのスライダーが左に(ノイズ 低減の方向)移動します。“コントラスト+”のボタンを押すと右に(シャープ化の方向)移動します。“ニュートラル”は5つのスライダー全てを0の位置に戻します。

 詳細ウィンドウで、スライダーを個別に動かし、効果の程を確認してみて下さい。拡大率を200%以上にした方が見やすいでしょう。

 ISO値が1600以上の高感度画像で、“コントラスト”‐ボタンを2回押し、シャープ化のアンシャープマスクの適用量を80に設定した画像を見て下さい。

しきい値

 “しきい値”はノイズが増幅されるのを避けるために使われます:あるピクセルの輝度が近傍のピクセルのそれと大して違わなければ(つまり、しきい値以下)、シャープ化が行われません。0にも設定できますが、その場合、全てのピクセル(ノイズも含めて)がシャープ化されます。